先回りをしない育児
[最終更新日]2019/12/23
ざっくり言うと
- 先回りは「後片付けが面倒だから」という本音が隠れているケースが多い気がする。
- 止める言葉が「失敗したら○○だから」が多い気がする。
- 「失敗したらダメ」の潜在意識を植え付ける気がする。
- 子供が最初に出会う「本音」と「建前」か?
先回りをしない育児の是非。
とある育児冊子で「先回りをし過ぎない事」という事が書かれていました。
主に公園の遊具で子供の挑戦を妨げない様に、という趣旨の内容です。
この場合の親は「事故を起こすと危ない」という意味でのストップをかけていると思うのですが、この「危ない」の線引きは個々人で全く違うと思うのでまぁ良いとして。※我が家は「死なない限りは “真後ろ” で見守る」というルールで対応しています。
僕がふと気になったのは別のことでした。
それは食事とか名前書きとか、極々日常での一コマの話です。
食事の時にお箸が上手に使えないから、コップを上手に持てないから、という理由で親が子供に食べさせたりするケースは結構あると思います。
僕はそういった子供の「挑戦」は全ての動きが「経験値稼ぎ」だと思っているので「散らかす」前提で対応しています。
なので掃除が非常に面倒です。甘い飲み物なんて最悪。アリさんが来ない様に何度も何度も拭かないといけません。
これは結構キツイです。
なので「余計な仕事を増やしたくない」と先回りしてしまう親の気持ちが痛い程わかります。
ただ、僕はこれは子供にどう影響するのだろうか。とも思っています。
個人的には
- 「どうせ失敗する(可能性が高い)」
- 「また失敗する(可能性が高い)」
- 「まだ早い(上手にできない)」
こういった大人側の判断は、子供には「失敗してはいけないんだ」という刷り込みをしてしまうのではないか。。。。と少し不安なのです。
大人側の事情がどうあれ、子供側の目線から見れば
- 「失敗するから止められる」
- 「失敗するからさせてもらえない」
- 「失敗したら怒られる」
- 「失敗したらダメなんだ」
という事になると思うのです。
この事をふと考えてから色々妄想をしていると、日本人の「相対主義」といいますか
- 「他人と比べる価値観」
- 「横並び意識(失敗できない)」
- 「失敗=マイナス=他者から出遅れ」
この国民性は、こういう日常での小さな「STOP!」が積み重なった結果ではないのか?とまで妄想が膨らむ始末です。
結論:大人の理屈は子供には押し付けない方が良さそうだ。
とまぁ、そんな事を考えていた僕は、娘が「納豆を自分で混ぜたい」というリクエストを出していたのに、糸まみれな机と手と顔、そしてカーペットが簡単に想像できた為、「今日はちょっと卵が無いから止めとこう」と言い訳をして止めた事を思い出しましたw。
大人からすると何でもないこの「やんわりとした拒否」は、まだまだ世界の狭い子供にとっては「大きな挫折」になっているのかもしれません。
実はその時の娘の残念そうな顔が今でも忘れられない。
娘にとっては納豆を混ぜる事がそこまでの大イベントだったのか!と。※物凄い罪悪感を感じました
「 何でも思い通りになると思ったら大間違いだ!」という事を教えるのも大事だと「2歳~3歳の育児書」には書いてありましたが、小さな子供の「経験」と「失敗するチャンス」を奪う方が罪深い気がしました。
大人になればなるほど「失敗が許されない」様になっていきます。でも、誰もが知っているのは「失敗から学ぶ事の方が大きいし多い」という事です。それは年齢問わず生物の共通項ではないでしょうか。
そんな小難しい理屈をこねくり回していると、「2歳、3歳から失敗の自由を奪ってどうする俺!」みたいな良くわからない結論に辿り着きました。
今日から皆、「後片付けマシーン」になりましょう。
間違いなくリスクを遥かに超えるリターンがありますから。