親権はいらない。監護権はいる。
[最終更新日]2021/03/23
ざっくり言うと
- 親権に拘るわりに親権の内容を余り理解していない人が多い。
- 皆が拘るのは「監護権」の部分である。
- 親権は譲っても監護権は死守すべき。
何故、親権に拘る?
実は僕は親権を持っていません。奥さんに渡してあります。
どうして僕がそうしたのか。
- 奥さんが親権は欲しいと言ったから。
- 離婚の揉め事は最小限にしたかったから。
- 娘を引き取れるならそれで十分だったから。
- 親権が無いことでの(生活上の)不都合が余り感じられなかったから。
こんなところです。
僕は親権がどうこうより「娘を引き取る」という事に拘っていました。
なのでママから「親権は渡せないが、娘は託す」という話が出た時点で迷う理由が無かったのです。
「親権」を巡って離婚調停~裁判にまで入っているケースを見ていて、僕は「消耗戦は誰も得しない」と感じていました。
なので迷わず親権は渡しました。
だって彼女が母親である事に変わりはないですし、決して「敵」では無いのですから。
娘と2人となってはや7年。僕は叫びたい。
親権が必要になった事は1度もないぞ!
要は接点を持ちたくない大人の都合が生み出した争いだろう。そもそも、親権は成人したら消滅するんだぞ。
ただし、監護権だけは絶対に手放すな。
僕は父子家庭になろうとしている男性に言いたい。
「監護権だけは絶対に手放すな」と。
親権なんて幾らでもママに渡して良いと思います。でも「監護権」だけは絶対に駄目です。
離婚届には親権者の取り決めに関する記載欄はありますが、監護権に関する欄はありません。それくらいマイナーな親権・監護分離ですが、欄が無いなら備考欄に追加で書けばいいんです。
公正証書を用意するのも手ですが、離婚届けに書いておいた方が余程良い。後々揉める事になりません。
※追記20160404
監護権について「法的に明確な権利が認められていないから無意味」というご意見も頂きました。が、離婚にまつわる問題は基本的に法的に根拠があろうとなかろうと「不履行」で終わる事が非常に多いのです。
養育費や面会権など。
そこで大切なのは「明確な約束事」と「それを了承した事実」を形にして残すこと。
法的拘束力より約束事の存在とその証を相手に示せる形をとっておけば、周囲の人間が味方になってくれます。※連れ去り対策でもあります。 これはドライブレコーダーみたいなものですね。法的な証拠能力はなくとも「客観的な事実を証明する」という意味での破壊力は凄まじい。※実質的な証拠扱いになる。
追記:今ってドライブレコーダーの動画が証拠能力持つらしいですね。
親権を渡す事による不都合は無い
ソース:国王
親権を渡す事によってどのような不都合が生まれるのか。僕はそこが気になったので色々調べてみました。
①児童手当・児童扶養手当等の手続きは?
⇒ 保護者(同居者)が支払い対象なので関係なし。
②予防接種等の連絡は?
⇒ 保護者(同居者)が連絡対象なので関係なし。
③学校等の書類は?
⇒ 保護者(同居者)が連絡対象なので関係なし。※幼稚園・保育園はそうでした。
④突然の手術等の場合の同意書は?
⇒ 「親権」ではなく「親族・保護者・代理人」が一般的。※親権者からの委任状を用意すれば解決。
⑤パスポートの手続きの際は?
⇒ 「同意書」を予め用意するか、同伴で窓口に行き「同居親族の申請」として申し込む。
中学生以下の申請者が法定代理人以外の方(同居の親族など)に同伴されて申請する場合、法定代理人以外の方が代理提出する場合には、中学生以下の子の場合でも本人確認書類が必須となります。例えば、健康保険証と一緒に生徒手帳(又は母子手帳)をご提示ください
とまぁ、こんな感じで全く不都合がありません。
これを調べてて「親権って何なの?」と思いました。という訳で僕は親権を元奥さんに譲りました。僕と娘には必要無い。
後、こんな事をここで書いていいのかわかりませんが、仮に「親権者の同意」が必要であったとしても筆跡鑑定をする訳ではないのでこっちで代筆してハンコ押したらそれで終わる話です。
元奥さんも「郵送は手間だろうし、そうして」で終わりました。
ネットの情報は机上の空論が多い
殆どが原理原則のお話ばかり
インターネットのサイトはとにかく頭が固すぎる。
立場上書けないのでしょうが見ているこちらを「不安にさせる」事ばかり書いている気がします。
特に専門家のサイト。
「別にいらないっちゃいらないんだけどね」とわかっていて書いていると思います。まぁ相談してもらわないと商売にならない訳ですから当然と言えば当然なのでしょうが、、、、
書いている内容は「ゴミ捨て場から自治体の許可無くゴミを持っていったら、法律上○○円の罰金を課せられる事もあります」という「法的にはそうなるかもしれないが、実際に起こったのを見聞きした事がない事例」ばかりです。
不安を感じる人が探し当てるサイトの多くは「不安を煽り、お金を出させて安心を買わせる」系統の商売が本当に多い。
そりゃそうかw。
僕は親権はなくても困らないと断言したい。少なくとも娘が4歳の時点ではそうです。
追記20191220:娘が8歳になっても未だ親権の出番はありません。
親権で揉めるのは「男女の憎しみあい」の延長戦だと思う。
完全にここ。
これはもう僕の勝手な推測なんですが、実質的に「お飾り」に近い親権という肩書き。それを取り合う夫婦の問題は何処にあるのかと考えてみました。
- 「欲しい」というより「この人だけには渡したくない」
- 「何か一つくらい相手の望む物を取りたい」
- 「何か良くわからないけど手放したら駄目な気がする」
多分、こういった「男と女の憎しみあい」ではないかと思います。
だから、親権で揉めて負けたほう(大体は男)は養育費の支払いをストップし、一方の母親は面会交流をストップさせる。
どちらにしても子供が一番の犠牲者です。
そうならない為にも親権を譲って相手が引っ込みつくなら譲れば良いと僕は思います。
オマケ:子供の「戸籍」は父親側に残るという事実。
これ、親権争いをしている人で気付いていない人が多いのですが、仮に親権をママが取ったとしても、戸籍は実はパパの中に入ったままです。
個人的には親権は親権者の頭にハンコが押されるだけなので気にしませんが、戸籍移動が伴うと子供の戸籍に記載が増えてしまうので、個人的には「戸籍移動」の方が嫌でした。
父子家庭の場合は戸籍移動はしないので気にしなくて良い話ですけどw
>>次は「経験者が語る離婚論。」